「任せたよ」と言われたから、一生懸命動いた。
なのに、あとから
「やっぱりこうしてほしかった」
と言われたら——
え?それ、最初に言ってよ……
って思いますよね。
つい先日、
そんなモヤっとする出来事がありました。
母から「万博のチケットを手配しておいて」と
頼まれたので、
希望日を調整して、
チケットも無事に人数分購入完了。
ところがそれを報告後、
「やっぱりチケット付きのバスツアーのほうが
送迎も付いて楽かもしれないね~」
と言われてしまったんです。
もう、全部終わった後なんですけど…!?
と、心の中では軽くプチ爆発。
でもこの出来事、
よくよく思い返すと、
母に限らずいろんな人にも
似たような対応をされたことがあったな…
と気づきました。
今回はそんな
「丸投げしておいて後出ししてくる人」について
少し掘り下げてみようと思います。
Contents
こういうタイプ、増えてるらしい…
最近、
「任せるって言ってたのに、後から口出ししてくる人」
に悩まされてる人、
けっこう多いみたいなんです。
実はビジネスの世界では、こういう人を
「マイクロマネージャー」と
呼ぶことがあります。
マイクロマネジメント(micro-management)とは、
部下に任せたように見せかけて
実は細かいところまで
口出し・管理したがる上司のこと。
最近では、
こういった“細かくコントロールしたがる気質”が
職場だけじゃなくて、
家庭や人間関係の中にも広がってきている
と言われています。
たとえば:
- 「任せるよ」と言いながら、後から「でもそれは…」と言ってくる
- 自分では決められないけど、相手の決定にも納得できず文句を言う
- 責任は持ちたくないけど、口は出したい
こうした態度って、意外と身近にあると思いませんか?
ちなみに、アメリカのビジネス調査では「マイクロマネジメントを受けたことがある」と答えた人が約79%にも上り、 そのうち71%が業務に支障を感じ、36%が離職のきっかけになったという結果も出ています。 (出典:In The Making, 2024年調査)
ビジネス領域の話ではあるものの
同じような心理構造が
家庭や友人関係にも広がってきているのかもしれません。

なぜ増えているの?その背景には…
こうした「後出しタイプ」が増えている背景には
いくつかの時代的な要因があると感じます。
- 情報が多すぎて、不安になりやすい時代
→「これで本当に良かったのかな?」と、後から迷う人が増えている - SNSなどで“他人の選択”が見えすぎる
→「もっといいやり方あったかも」と、後出しになりやすい - 責任を取りたくない心理
→ 自分で決めたくはないけど、決まったことには口を出したい - 信頼不足による不安コントロール
→ 他人に任せることが不安で、つい干渉してしまう
つまり、
「任せる」と言いながらも
どこかで不安や迷いを抱えていて、
その結果として
“後から干渉”という形で表れてしまっている
のかもしれません。
なぜこんなにもモヤモヤするのか?
私がこの手の人に
強くモヤっとしてしまうのは、
「自分が責任をもってしたことが、無かった事にされた気がする」
からだと思います。
- 相手のために、時間をかけて考えたのに
- 頼まれたからこそ、丁寧に進めたのに
- 「任された」ことに、ちゃんと応えようとしたのに
その気持ちを、
何の悪気もなく
「でもやっぱりさ〜」でひっくり返されると、
「じゃあ最初から言ってよ…」
と脱力してしまうんです。
それに、
「後出し」ってちょっとズルいですよね。
最初に責任は手放しておいて、
結果だけ変えようとするなんて。
母との関係が影響していたのかも
実は私、
こういう感情になるとき
昔の「母との関係」が
どこかリンクしているような気がしています。
正直、40代を超えて
自分が“当時の母”と同じくらいの年齢になった今、
見えてくることも増えました。
たとえば、小学生の頃の自由研究。
「好きなテーマでやっていいよ」
と言われて張り切って選んだのに
あとから
「それじゃ人と被るかもよ」
「もっと工夫してみたら?」なんて言われて
がっかりした記憶がよみがえりました。
思い返せば、当時から母は
「口は出すのに、肝心なことは言わない」——
そんな母の“いつものスタイル”を
子どもながらに感じていました。
当時の私は
「最初から言ってくれたらそうしたのに…」
と思いながら、
“自分で決めたはずなのに否定された”
という小さなショックを
たくさん重ねていたのかもしれません。
大人になった今も、
「任せられると頑張りたくなる」
「でも口出しされると悲しくなる」
その感情の流れには、
あの頃の記憶が関係している気がします。

もう振り回されないために、私がやってる3つのこと
さて、こういう
「丸投げ&後出しタイプ」の人に
振り回されすぎないために
私が最近意識している工夫を3つ、ご紹介します。
1.「最初に条件や希望」を確認するクセをつける
相手が「全部任せる」と言っても、
その言葉を鵜呑みにしない。
先に、こちらが
”後で口出されると嫌な気持ちになるレーダー”
をONにして
「もし希望やNGがあれば、
今のうちに教えてもらえると助かるな〜」
と、軽くジャブを入れておく。
これだけで、後出しリスクが少し減ります。
2.「自分の判断を信じる」練習をする
あとから何か言われたとしても、
「私はそのときの情報で、ベストな判断をした」と
自分の選択を肯定すること。
相手の言葉で、自分の努力や優しさを
否定させてはいけません。
3.「この人はこういう人」と割り切る
何度も同じことが起きるなら、
「この人はきっと、そういう思考のクセがあるんだな」と
心の中でひとつフィルターをかけて見るようにする。
過度な期待をせず、
感情的な距離を取るだけで
グッとラクになるはずです。

まとめ:変えられない人より、自分の対応を整える
「任せる」と言っておいて
あとから口を出してくる人。
相手に悪気がなかったとしても
やっぱりモヤモヤするし、
振り回されるのは疲れます。
でも、
そういう人が増えている背景には
情報過多や責任回避の心理
あるいは
昔ながらの
“なんとなく口を出したくなる文化”
があるのかもしれません。
だからこそ私たちは、
相手を変えようとするよりも、
自分の感じ方や対応の仕方を整えていくほうが
建設的なんだと思います。
人に任せておきながら
後出ししてくるのは、ちょっと不誠実。
でもそれで傷つきすぎずに、
自分を大切にしながら
「ちょっと引いて見る目線」も育てていけたらいいですね。
今回もお読みいただき、ありがとうございました!
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